新世界、通天閣を歩きます。通天閣には御朱印…風な印が設置されていて、冊子(御朱印帳)に集めて楽しむことができます。黄金に塗りたくられたビリケンさんには、商売繁盛・合格祈願・縁結びなどのあらゆるご利益がある…という誰が作ったのかが分からない話もありますが、そこは大阪流のエンタメとして、広い心で楽しむべし。
通天閣を目指して歩く~日立マークはなぜ~通天閣の歴史
JR環状線を新今宮駅で降り、激安スーパー玉出を通り過ぎて通天閣に向かう。割と朝は早めの時間帯であったことから、町にはそれほど人がいない。かといって空気が澄んでいるのかといえば、そうでもないのが興味深い。町によって、綺麗な雰囲気をまとう明るい町があったり、天気自体は晴れているのになぜか闇の匂いを感じる町があったりするのは気のせいだろうか。
通天閣通りを進むと間もなく現れるこの胡散臭い塔こそが今回の目的地、通天閣である。側面には「社会に貢献する日立」の文字。実はこの通天閣は二代目で、初代の通天閣は戦時中に完全に解体されてしまっている。戦後、世の中が復興するにつれて、新世界民たちは通天閣の再建を望むようになり、(当時めちゃくちゃ白黒テレビを売りたかった)日立がそのスポンサーについてくれた――そんな歴史がある。
通天閣の展望台へ向かう
通天閣の入り口に辿り着いた。近くにはコインロッカーがあるので、大荷物の人は預けてから向かった方が楽かもしれない。うっかり通り過ぎてしまいがちであるが、上に描かれている絵は、初代通天閣のときにあった大天井画を復元したものらしい。がちゃがちゃしていて良く見えないのが残念である。ここから階段かエレベーターで地下に降りる。
▲「わく♡わく」と書かれており罠にしか見えない為、入って大丈夫なのか少し心配になる
ここのショップ一帯を「わくわくランド」と呼ぶらしい。非常にセンスのあるネーミングであることはまちがいない…さっしてほしい。関西で活躍している企業、特に食品関連のショップが集合している。大きなお菓子のオブジェが置かれているので、”映え”を気にするあなたにはぜひともご来場していただきたい。
わくわくランドの奥に展望台へのチケットカウンターがある。大人700円を支払い、「七百億円」券をもらった。これで私も億万長者の仲間入りができるわけがないのでさっさとエレベーターに乗り、展望台へ向かおう。
通天閣内部の至る所には、小ネタを散りばめた看板がある。元気がある人はぜひともいちいちツっこみながら行くと楽しいかもしれないし楽しくないかもしれない。展望台へはエレベーターで向かう。係りの人の案内に従って進む。5階に到着すると、そこには黄金に染まる展望台があった。
フロア全体がピカピカしている。大阪の方は光り物が好きなのだろう。晴れていたこともあり、景色は非常に綺麗だった。大阪は都会なので、見渡す限りビルばかりである。
通天閣八福神巡りの御朱印と御朱印帳
言ったもん勝ちとはこのことなのかもしれない。「御朱印帳」と書かれたパンフレット様の冊子が用意されており(300円)、展望台に設置された七福神+ビリケンの8カ所分の御朱印(という名のスタンプ)を押して周る。さすが大阪、流行りには素早く乗っかっていくスタイルである。
展望台に設置された神々(?)も当然、全てゴールドでしつらえられている。何だかんだでよく見るとデザインが良いせいか、キャラクターとしては結構可愛い気がしてくる。中国人観光客の団体に大人気であった。
大阪の通天閣にあるおかげで、うさんくさいイメージがついているビリケンさんだが、ビリケンは福の神であり、実は生まれがアメリカなのである。足の裏を笑顔で触れば願いが叶うということで1912年に輸入されてきた。座り方はアフリカ人、 顔は東洋人がモデルになっているらしい。言われてみればそんな気もする。
おみやげに無料ペーパークラフト
ペーパークラフト付きのパンフレットが無料で配布されているので、おみやげに1部もらって行くのもいいかもしれない。他にもビリケンさんグッズやキーホルダーなど、おみやげは非常に豊富に用意されている。最初に通り過ぎたわくわくランドでも、有名メーカーの楽しいお菓子が販売されているし、観光スポットとしては完成されている。
▲大量発生していたビリケンさんぬいぐるみ。足の作りがかわいい。
新世界の看板を楽しみながら歩く
新世界、あと道頓堀もそうだが看板が派手で楽しいのが特徴。特に新世界は昼間から飲んでいる “ダメなひと” が集合している感はあるけれども、そんな地域の空気を楽しむのも旅情がある。看板はおなじみのビリケンさんや恵比寿様、鶴と亀など基本的に縁起の良いものが多い。ここまで思いっきりドーンと明るく表現をしている店々を見ると、なぜか元気になってくる節がある。
この後は通天閣から歩いて行ける今宮戎神社とあべのハルカスへ向かう。
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