『日光東照宮』へ行ってきました。見どころがてんこ盛りで、参拝に2時間くらいかかりました。日光東照宮は他の神社に比べて、見るべきポイントがたくさんあるので、事前に予習してから向かうのを推奨します。
このときは陽明門を含め、色々と改修中でした(現在は既に工事終了)完成した豪華な陽明門を見に、また参拝しなくては、、
CONTENTS
- 『日光東照宮』の歴史を簡単に学ぼう
- 『石鳥居』には「東照大権現」の額が掲げられている!奥に行くほど高く見えるようにデザインされている
- 『五重塔』では浮いている心柱を見てみるべし!拝観したら記念クリアファイルが貰えた!
- 『表門(仁王門)』で睨みを利かせる勇ましい仁王像を見てみよう!
- 上神庫『想像の象』
- 「神厩」の『三猿』”見ざる言わざる聞かざる”!修復がひどいと話題に?
- 『神馬(しんめ)』に会うには?神馬に会える時間、日にちを知っておこう
- 『内番所』で「お札立て」を購入、お守りもあります
- 『唐銅鳥居(からどうとりい)』前のタイルが日光東照宮のパワースポットだとかなんとか
- 伊達政宗の『南蛮鉄灯籠』は境内にある燈籠の中で一番有名!
- 工事中のグレーシートに覆われた『陽明門』
『日光東照宮』の歴史を簡単に学ぼう
日光東照宮は、徳川家康を神として祀った神社です。家康は、遺体を静岡の久能山におさめ、一周忌が過ぎたら日光山へ小さなお堂をつくり、そこに自分を神として祀るよう遺言を残していました。この遺言に従って建てられたのが、日光東照宮なのです。
当初は、遺言通り小さなお堂だったのですが、家康のことが大好きだった三代将軍、徳川家光によって、超豪華に立て替えられました。これを「寛永の大造営」といいます。総工費は現在でいうところの400億円相当というのだから驚きです。
なぜ家康は日光を選んだのか?
家康はその遺言の中で、自分は死後「八州の鎮守」となる、と述べています。「八州の鎮守」とは「日本全土の平和を守る神様」というニュアンスです。
常に真北にあって動かないことで知られる北極星の位置を意識して、江戸の真北にある日光が選ばれたといわれています。
拝観時間
- 4/1~10/31…8:00~17:00
- 11/1~3/31…8:00~16:00
- 受付は30分前に終了します。
拝観料
- 大人・高校生…1300円
- 小中学生…450円

こちらの1300円で、東照宮境内、鳴龍の薬師堂、家康の墓がある奥宮まで全て入ることができます。ただし、五重塔のみ別料金(300円)です。
以前は、奥宮へ行くのに別料金(520円)が掛かる場合があったのですが、今現在(2018年2月時点)はなくなりました。
所要時間
普通に全部見ると1時間程です。じっくりゆっくり見る派の方は、1時間半から2時間位は見ておきましょう。
日光東照宮のアクセス
東武日光駅『2C』バス乗り場にて「世界遺産巡りバス」に乗り『表参道(バス停83)』で下車します。乗車時間は15分弱です。バス料金は、大人290円・小人150円です。「世界遺産巡り手形」という1日バス乗り放題券もあります。

東照宮を囲むように、最寄りバス停が5つくらいありますが、私は「表参道」で下車することをおすすめします。バス停から東照宮の石鳥居までは徒歩5分くらいですし、広い参道を気持ちよく歩いてから参拝することができます。
バス停を降りたらこの道をまっすぐです。晴天に恵まれ、とっても気持ちよかったです。
『石鳥居』には「東照大権現」の額が掲げられている!奥に行くほど高く見えるようにデザインされている
石鳥居は高さ9mです。上部の『東照大権現』の額は、畳一枚分の大きさもあります。福岡県の筑前からどうにかして運んできた花崗岩を使用しています。
『東照大権現』とは、家康が死後、朝廷から送られた神様としての名で、神号のことです。
石段は上に行くほど狭く低くなっています。これは鳥居をより高く遠く見せるための工夫なのです。そのおかげで、石段が10段しかないのに荘厳な雰囲気になっています。
『五重塔』では浮いている心柱を見てみるべし!拝観したら記念クリアファイルが貰えた!
石鳥居の左には、高さ36mの『五重塔』があります。中心には直径60センチの心柱が貫かれ、最上層から吊るされています。心柱の特別拝観をやっており、せっかくなので見てみました。
心柱が下から10センチくらい浮いている様子が見られます。
五重塔の拝観料
五重塔は、日光東照宮の拝観券では入ることが出来ません。別途で300円かかります。
東照宮五重塔心柱特別公開『記念クリアファイル』
『表門(仁王門)』で睨みを利かせる勇ましい仁王像を見てみよう!
日光東照宮の表門です。両脇の睨みを利かせている仁王像がかっこいいのです。仁王像は仏教の守り神。表門でしっかりと日光東照宮を守ってくれているんですね。
仁王像「阿」(右)
仁王像「吽」(左)
仁王門の裏には金ピカ豪華な狛犬がいます。こちらも必見です。
狛犬(左)
獅子(右)
上神庫『想像の象』
表門を入ると、「下神庫」「中神庫」「上神庫」があります。お祭りの衣装や道具が収蔵されています。特に注目したいのが煌びやかな 「上神庫」です。
「上神庫」の上の部分には”象”と似てるけどちょっと違う生き物の彫刻が施されています。彫刻の下絵を描いた人が、象を見たことが無く、想像で描いたためこうなりました。
▲『想像の象』
『下神庫』の中の様子
いつも空いていないので、中の様子が見られるのは珍しいです。何か作業をされています。
この日の数日前に『秋の千人行列』が行われていました。春と秋の祭事の前後1週間程の期間のみ、作業をしている神庫の中の様子を見ることができるのです。
『中神庫』の前には衣装が置いてある
「神厩」の『三猿』”見ざる言わざる聞かざる”!修復がひどいと話題に?
ちょうど上神庫の向かいにある建物、ここにあの有名な『三猿』の彫刻があります。このときは改修中で、写真に写っているのはレプリカです。「子どもには世の中の悪いことを、見せない、言わない、聞かせない」ということを表現しています。
神厩の彫刻に猿が選ばれたのは、猿が馬を病気から守る動物だと信じられていたからです。
また、『三猿』ばかりフィーチャーされていますが、猿の彫刻はこれだけではなく全部で8個あります。それぞれに意味があり、猿の一生を描きつつ、人の生き方を表現しています。残りの7つは、レプリカですらなく、このように絵でした。
三猿の修復がひどいとネットで話題に
現在は修復が終わって、新『三猿』のお披露目も既にされています。その修復の出来が”ひどい”とネットが騒然としていました(笑)
たしかに元のお猿さんと顔が随分変わった印象です。りりしい表情から、新しい三猿は少しキャラクターチックに可愛くなりました。個人的には現代っぽくて良いかなと思うのですが、専門家の中には、これは看過できないと問題視する人もいるようですね。
実際に新しい三猿を見に行った人は「写真写りが悪い」だけで、実物を見ればそんなに違和感がないというコメントをしている人が多いので、まあそんなに騒ぐことでもないのかなと思ってます。
『神馬(しんめ)』に会うには?神馬に会える時間、日にちを知っておこう
「神厩」は神様に使える『神馬(しんめ)』の勤務場所です。この神馬、いつでも会えるわけではないんです。
神馬の勤務条件
- 午前10時~12時
- 天候がいい日のみ
神馬はとても大切にされている動物ですから、勤務条件は超絶ホワイトなのです。午前中の2時間だけで、しかも天気が悪いと登場しません。雪や台風で会社は休みにならないので、人間よりも良い待遇です。うらやましい(笑)
『内番所』で「お札立て」を購入、お守りもあります
神厩の隣には、お守りやお札の授与所『内番所』があります。三猿のお守りは小学生に人気なようです。子どもがたくさんいました。(※ 御朱印はここではありません。朱印所は、この先の本殿近くです。)
『お札立て』(1000円)
家に帰って、日光東照宮で頂いたお札を立て部屋に飾っています。
『唐銅鳥居(からどうとりい)』前のタイルが日光東照宮のパワースポットだとかなんとか
『唐銅鳥居』は、日本で最初に作られた青銅の鳥居です。最近巷でパワースポットと言われているのは、囲ったタイルのところです。
私としては、”パワースポット”というもてはやし方や言葉自体、かなりキモいと感じる次第でして好きではないのですが、、
そのタイルに立って、鳥居の中に陽明門がすっぽり収まるピンポイントの位置を探します。身長によって異なるので、人によって若干位置がズレるそうです。
うーん、なんだかな。
『手水舎』
伊達政宗の『南蛮鉄灯籠』は境内にある燈籠の中で一番有名!
このまま目の前が陽明門ですから、素通りしてしまいがちなのですが、階段の右下にある灯籠は有名な代物なのです。伊達政宗が奉納した『南蛮鉄灯籠』です。
境内には121基もの灯籠がありますが、こちらは唯一の鉄製灯籠なんです。伊達政宗がはりきってポルトガルから取り寄せた鉄を使って意気揚々と作り、納めました。新品のときはピッカピカだったに違いありませんが、鉄ですのでこのように速攻錆びたようです。
「そうだった、鉄で作ったらすぐ錆びちゃうじゃん、ミスった」という失敗作なのです。この時代にも、うっかりさんはいたんだと思うと、なんかほっこりしますよね。
工事中のグレーシートに覆われた『陽明門』
階段を上がると、そびえたつ陽明門。参拝当時は絶賛修復工事中でグレーシートに覆われていました。
現在は既に工事が終了していて、豪華絢爛な陽明門を見ることが出来ますよ!
陽明門内部の装飾も豪華
陽明門の『魔除けの逆柱』
陽明門の裏に「グリ紋」というグルグルした柄が彫られた4本の白い柱があります。4本のうち、右から2番目の柱だけ他の3本と柄の向きが逆で『魔除けの逆柱』と呼ばれています。
▲工事中ですっぽり覆われて見れなかった
”建物は完成した瞬間から崩壊が始まる”
「建物は完成した瞬間から崩壊が始まる」と云い伝えられてきました。建物に限らず「完成」してしまったということは、あとは壊れるだけであると。
そうであるならわざと未完成にすればよいということで、不完全なものにするために、一箇所だけ仕様をあえて変えたと言われています。拝殿と本殿にも、わざと未完成にしている部分があります。
▼続編