小江戸休日旅、芋菓子片手に蔵の街並みを歩くのんびりした1日

 

浴衣でそぞろ歩くカップルが横を通り過ぎる。両側が蔵造り風味の建物で揃えられていて、整った街並みに囲い込まれる。私の右手には、流行りのおさつチップが咲いていた。灼熱の川越、日焼け止めは必須。

「観光」から一番縁遠い気がする埼玉県。粗末な扱いをされがちな埼玉県ではあるが、長瀞の岩畳や三峯神社、鉄道博物館など一度は訪れたい名所もそこそこ抱えている。

今回は、埼玉県の川越を散歩してきた。川越は明治時代の街並みが残っており、名産の川越イモを使ったスイーツを片手に楽しむ定番観光地。それほど大きく動き回ることもなく、こぢんまりとまとまっているため、週末などのちょっとした休日に訪れる場所としてピッタリ。2019年3月からは東武東上線に「川越特急」なるダイヤが新設され、池袋⇔川越間が最短26分でつながったため、ますます川越は人気が高まっている。

川越特急に乗車!外国人観光客や若いカップルでにぎわう川越駅

 

時々見かける川越の名産がポップに描かれたカラフルな車体の電車がやってくることを期待していたが、乗車したのは普通の車両(ただしクロスシート)だった。ダイヤによるらしい。下りは2本のみで全席自由、特急料金なしで乗れる。「川越特急」と名がつく割に、上りが川越駅始発ではないお茶目っぷりを発揮している点は埼玉クオリティ。

数年前に来た時と川越の雰囲気が変わっているように感じた。もう少しだけ落ち着いていた気がする。アクセスが良くなったことと、SNSの効果で意外と手軽にそれっぽく楽しめる場所として周知が増えたのかもしれない。

蔵里ききざけ処昭和館で埼玉35蔵の日本酒を呑みくらべ

 

 

メイン通りの川越一番街に行く前に、立ち寄りたいのが蔵里。明治8年創業の旧鏡山酒蔵の建物を改修し、川越物産を楽しむ場所としてリニューアルオープンしたお店。旧鏡山酒蔵は平成12年に廃業したものの、100年創業し続けた歴史ある酒蔵。

おみやげ処明治蔵(お土産、軽食)、まかない処大正蔵(レストラン)、ききざけ処昭和館(日本酒)、つどい処展示蔵(鏡山酒蔵の備品展示、会議室・イベントスペース)から成る新しい観光スポット。メインの通りから多少離れているせいか、あまり混雑していなかったのが嬉しい。

500円で4枚のコインが貰え、気に入ったお酒にコインを入れて、1人でゆっくり試飲が楽しめる。昼間でも堂々と酒を味わえる為、酒好きにはおすすめの場所。

大正浪漫夢通りでモダンなカフェタイム、小休憩

 

蔵里から少し歩を進めると、モダンな通りが現れる。石畳の通りの両側にはレトロな雰囲気の老舗が立ち並ぶ大正浪漫夢通り。浪漫通り一帯に800匹の鯉のぼりがカラフルに泳ぐ様子は、初夏(4月中旬から5月上旬頃)の川越風物詩のひとつでもある。

浪漫通りにある熊野神社では茅の輪くぐりが開催されており、境内は七夕仕様。足つぼ参道で痛がるのは川越観光あるある。

 

この辺りで休憩を挟むなら、シマノコーヒー大正館がおすすめ。今回は立ち寄れなかったが、雰囲気ある店内内装でゆったり流れるジャズを聴きながら頂く珈琲は、至福の時間を提供してくれる。コーヒーはたしか1杯600円弱程で観光地価格ではあるが、良い想い出になる。

【喫茶店】川越一有名な喫茶店「シマノコーヒー大正館」

川越藩、城下町の面影を感じる川越一番街で蔵造りの街並みを歩く

 

川越一番街に到着すると、真っ先に目に入るのが埼玉りそな銀行川越支店。洋風のお洒落な建物は、観光名所でありながら、現在も現役で営業中の金融機関でもある。元々は、第八十五銀行の本店として建てられた。近くの川越商工会議所も有名。

毎年10月に開催される「川越まつり」に関する資料や山車が展示されている川越まつり会館では、祭りの盛り上がりを体験することができる施設。展示されている山車は高さ8メートル。

 

川越といえば「COEDOビール」。川越以外の場所でも販売されているのをよく見かけるけれども、せっかく来たので現地で呑んでみるべし。COEDOビールは全部で6種類、その中の「紅赤」をオーダー。紅赤は川越産の金時薩摩芋の銘柄の一つ。薩摩芋を使った麦酒はあまり見かけない。紅赤の度数は7%、ビールにしては高めなのでご注意を(他の種類は約5%)。

時の鐘、鐘つき通りで芋スイーツを食べ歩き

 

酒井忠勝によって建てられた時の鐘はその名の通り、時を知らせる為に当時は利用されていた。現在も川越に素敵な音色を届けており、6時・12時・15時・18時を知らせてくれる。

 

川越の芋スイーツといったら、おさつチップが定番。縦方向に薄くスライスされた薩摩芋をカリっと揚げており、パリパリとした軽い食感。それに加えて、花が咲いているかのような華やかな見た目にそそられる人多数。ディップソースもついているので、つけたりつけなかったり味の変化を楽しむことも出来る。

その他「いも恋」や「芋太郎」などもあり、気づけばここは芋激戦区。スイーツといえども、ずっと甘いのもしんどかったりするので、ミニサイズの芋ソフトは程よい塩梅だった。

 

ランチは「手打ちうどん長谷沼」でうどんを頂いた。川越の名物ランチといえば「モダン亭 太陽軒」が思い浮かぶ人も多いかもしれないが、個人的に洋食の気持ちではなかった(あと高い)ので、気軽に済ませる為、うどんにした。

コシのある力強いもちもちとした麺が人気の秘訣。麺に絡むつゆの味も良い。ただし、量が並サイズでもまあまあ多いので、その点は注意したい。

川越城本丸御殿跡で川越城の遺構を巡る

(上)川越城本丸御殿。9:00~17:00(入館16:30迄)/ 休館日は月曜日(祝日なら火曜日)と第4金曜日(祝日除く)、年末年始 / 入館料100円 / 埼玉県川越郭町2-13-1 / http://museum.city.kawagoe.saitama.jp/hommaru

徳川家康が江戸城に入った際、江戸に近い川越城には重臣だった酒井重忠が配属された。その後も歴代の城主は川越城の設備を拡大していき、巨大な城郭となったが、明治以降は役目を終え、多くが解体された。

県庁、公会所、煙草工場、武道場、中学校(現初雁中学校)の校舎と様々な形で利用され続け、現在では復元工事の末、観光施設として公開されるに至ったのが本丸御殿跡。なかなかの歴史あるスポット。ドラマ「仁」の撮影で使われたことでも有名。

 

休日の川越は、のんびり散歩して気分を休めることが出来る一押しの観光地。あとは温泉があれば完璧だな…と思いつつ、埼玉旅を締めたのであった。

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